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2006年3月30日 (木)

成田ミステリーツアー②

Img_3667  滑走路脇にひっそりと建つその鉄の「箱」は、有刺鉄線が幾重にも巻かれ、まるで魔物を封じ込めている呪物の様である。

 そう、まさに成田空港反対闘争という「悪夢」を封印しているのである。箱の中身は「反対同盟天神峰現地闘争本部」。かつて血気盛んな若者たちが集った木造二階建ての古い家屋がひっそりと眠っているはずである。

 1966年、三里塚に新空港を建設することが閣議決定され、直後住民らは反対同盟を結成。同盟員から持ち家を借り受け、事務局や支援の学生らの宿舎に使用した。ここを拠点に国家権力と文字通りの戦争を繰り広げられたのだ。

 1978年の管制塔占拠事件をきっかけに、国は空港に反対する過激派の破壊活動を防止する目的で「新東京国際空港の安全確保に関する緊急措置法」(成田新法)を公布、施行した。運輸(国土交通省)大臣が「暴力主義的破壊活動者」の集合の用に使用される恐れがあると認めたときは、使用禁止命令、封鎖、除去できる。現地闘争本部には1989年に使用禁止命令が出され、封印された。緊急措置法の期限は一年間なので、毎年9月になると延長される。

Img_3663

 この建物があるために、B滑走路の誘導路は「への字」に湾曲している。NAAは既に元の地主から土地を取得したが、建物の所有権は反対同盟にあるため、土地の明け渡しを求め提訴、千葉地裁で係争中である。

 あたりは白いフェンスで囲まれ、すぐ横をジェット機が轟音をたて悠々と滑走路に向かってゆく。有刺鉄線に引っかかった黒いビニールが風に煽られカサカサと音をたてている物悲しい状景が、反対運動の斜陽と見事に重なって見える。

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